白泉社文庫「ガラスの仮面」のカバーイラストの作者・吉川聡子さんは、普段の制作にも使っている水性アクリル絵の具「リキテックス」でぬって下さいました。
「大人のぬりえ ガラスの仮面」で使用している用紙は 「画学紙」といい、色鉛筆はもちろん、一般的な水彩絵の具を使用することも可能です。しかしこの用紙でも、多量の水分によって紙が波打つことは避けられません。吉川さんをはじめプロの方々は、「水張り」という手法で 波打たないように処理してから絵を描きます。
※水彩絵の具など水性の画材を使用する場合、水分が多く残った状態で重ねぬりをすると、紙の表面が荒れたりムラができたりすることがありますので、十分に乾いてから重ねぬりして下さい。
今回、ぬりえに取り掛かる前の「水張り」作業と、着色の手順を吉川さんに解説していただきました。これを参考に、ぜひ皆さんも、水彩絵の具を使ったぬりえにもチャレンジしてみて下さい♪
木製パネルの縦横に合わせて少し長く切っておきます。(水張りテープがない場合はでんぷん糊をパネルの側面にぬります)
1度ぬっただけではすぐに乾いてしまうので、出来るだけ大きな筆で画面全体がしっとり水を含むようにぬります。
水が乾かないうちに手早く進めましょう。乾いてしまったらもう1度裏から水をぬります。
水張りテープは切手のように濡らすとくっつくテープです。
水張りテープがない場合は側面にでんぷん糊をぬって、ぬりえの紙を貼りつけて固定します。
木製パネルに貼りこんだ直後はまだ紙が湿っているので、画面が波打っている場合がありますが、乾いてくるとピンと平らな画面になります。机に寝かせた状態でしっかり乾かします。
このように水張りをしておくと、水彩絵の具を使って画面が波打っても乾けばまた元の平らな状態に戻ります。絵が出来上がったらパネル側面の水張りテープとぬりえの境界線の所にカッターで切りこみを入れてはがします。
失敗してしわが寄ってしまった場合もカッターではがし、もう一度はじめから作業をやり直します。