剣豪・塚原卜伝が剣の道を訊ねに訪れた若き日の宮本武蔵の真剣の一刀を鍋蓋で防いだというのは、有名な逸話です。…後世の創作で、実際にあったかどうかはどーやら怪しいみたいですが。
剣の道を究め、老いてなお裂帛の気合を備える卜伝、そして剣の道を訊ね歩み行く武蔵。その逸話を彷彿とさせるような瞬間が、先日、実現しました。
「薩摩義士伝」「黒田三十六計」などで圧倒的な作品を今なお表現される劇画界の生ける伝説・平田弘史先生と、「シグルイ」で劇画界の新たな地平を行く『若先生』・山口貴由先生。
劇画界にとってはまさしく卜伝と武蔵のようなお二方ですが、「愛蔵版 蛮勇引力」の題字を、平田弘史先生にお願いした縁で、山口先生が平田先生宅を訪問されたんです。
一期一会は、千利休が一生に一度の出会いかも知れない茶会での心構えを説いた言葉で、出会いを題字に、いや大事にしなさいという教えのことですが、それを実感した日でした。
というワケでこの両雄の奇跡のコラボレーションがみられる「愛蔵版 蛮勇引力 上下」、本屋さんでみたら一期一会言う事で、是非買うたって下さい。