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●いつもそばで見守ってくれるひと
全1巻 好評発売中!
川原 泉 定価610円(税込)
表題作は亡き父から受け継いだ壺の住人と彼に見守られて育った女子高生・志姫、そして母の再婚先(お金持ち!)で父のプレッシャーに耐え続ける優秀な兄の三人の物語。飛龍が壺の住人になったのには悲しいわけがあって…。表題作に限らず、「殿様は空のお城に住んでいる」「かぼちゃ計画」など、思わずポロリと涙がこぼれる。
●泣くことしかできないとしても
羅川真里茂 定価590円(税込)
流した涙には意味がある。そう強く思わせてくれる作品。夭折したちょっとやっかいな友人との想い出が、決してやっかいなだけではなかったと再確認する表題作はもちろん、東京から田舎にやってきた少年の成長を描く「東京少年物語」や上京して周囲に馴染めない青年の恋「がんばってや」。涙と鼻水覚悟で読み耽って欲しい。
●はみだしたくなんかないのに
全6巻 好評発売中!
三原 順 第1巻定価670円(税込)
無力な子供だからこそ、居場所のなさはそのまま生きることの心許なさに直結する。親に捨てられた子供たちは互いに寄り添いあい、自分たちを受け入れてくれる場所を探す。だがグレアムとアンジー、マックスとサーニンの全てを優しく受け入れてくれる安住の地は彼らには遠く感じられる。川原泉の解説にも涙するばかりだ。
●十代の抱える苛立ちときらめき
全2巻 好評発売中!
山中音和 第1巻定価620円(税込)
十代の頃の、いつでも何かに苛立つような気持ちは、結局はいろんなことが思うようにできない自分自身のままならなさに向けられたもののように思う。言葉で人を傷つけることの怖さを知った主人公・斎が紡いでゆく詩は、そんなままならなさを抱えた斎が、人と言葉を交わし関わってゆく中で取り戻した「言葉」なのだ。
●消えてなくならない想い
全3巻 好評発売中!
橘 裕 第1巻定価680円(税込)
死にゆく人間の「想い」を拠り所に、仮の命を限られた時間だけ「人形」の体を貸してくれる人形師。切実な想いが幾つも紡がれる本作は、想いを心の底にしまったままこの世を去ることになってしまった人達の、本当の心が赤裸々に綴られる。それは残される者もまた同じ。ひとりひとりのかけがえのないものを丁寧に描く。
●極楽送迎・GSCというお仕事
田中メカ 第1巻定価590円(税込)
生きてても死んでても、心は在る。それが、救いであり切なさでもある。それを誰よりも深く知ることになる仕事、それが成仏できない霊をあの世へ送る極楽送迎・GCSの仕事だ。兎の着ぐるみを着て仕事をする飄々とした男ナベシマにスカウトされ、円はバイト要員に。彼らのどこかのどかな雰囲気にホロリとさせられるのだ。
●食べる生きる愛する
清水玲子 定価650円(税込)
ジャックとエレナシリーズのジャックが登場する表題作。ジャックがまだ自分自身をロボットだと知る前の、悲劇と深い苦悩も明かされる。愛する人を食べることでその全てを受け継ぐと信じるフォトゥリス人の少女・ルビィと恋に落ちるジャック。だが何もかも人間と変わらないがゆえに、ジャックは再び苦しむことになるのだ。
●マリア様の手
森生まさみ 定価700円(税込)
怖いものが多いと素直になるのは、難しい。「起死回生のマリア」は、人につっかかってばかりだった祐二が、命の恩人の優しさに触れ、好きになることから物語が始まる。でも彼女にはすでに好きな人がいて…、祐二は切ない想いの中で変わってゆく。また、思われる側のみとこがほんとに優しいいい子でどちらも応援したくなる。
●切ないと愛しいの密接な関係
大島弓子 定価650円(税込)
悲しい予感をうっすらと感じながら読み進むのが、こんなに切ないものだとは思わなかった。ラップランドから、林太郎のお嫁さんになるために、日本にやってきたいちご。だが林太郎は戸惑うばかり。それでも彼の家族はいちごを受け入れ、いつしかいちごは旅先で出会っただけの少女から、かけがえのない家族に変わってゆく。
●心のドアは家へと続く道
遠藤淑子 定価620円(税込)
友達にはめられて、麻薬所持を疑われたジェシイ。奉仕活動のため、嫌々向かったレックスと病気療養中のハルという二人の青年の元へ通ううち、心から何かをしてあげたいと思えるようになるが…。「明日は幸せ」は、才能の限界に悩むれいらが、天才子役レオンと出会い、彼も同じ悩みを持っていると知り…。珠玉の8編収録。